A TRAVELER TO THE UNIVERSE

STATEMENT-2

多層コンセプチュアルメタファー&アッセンブラージュ

宇宙から見た私たち

“A Traveller to The Universe”は、映画の名作である“未知との遭遇”からコンセプトを引用したものです。私はこのシリーズ作品を制作するにあたって、次の仮説を持ち出しました。

“もし、地球代表者が宇宙のどこかでエイリアンに遭遇したとしたら、その代表者は「地球人とは?」というテーマにおいて、私たち地球人についてどう説明するのだろうか?”

そのように仮説を立てた上で、宇宙人からの視点で自分自身と地球人をメタファーしてみました。自分自身と地球人がもつ誇らしきもの、面白み、または残念ではあるが愛らしい事柄やものを想像してみました。その目的は、皆さんとこの作品を媒介に私たちが共通して持つユニークなポイントを共にあじわいつつ、新たな想像力をかきたてる為です。

私が実際に表現、制作を行うフェーズになると、私は本作品の表現方法にアッセンブラージュを取り入れることにしました。選択した地球代表物は、私の身近な生活圏内から収集されるものもあれば、インターネット検索を用いて、海外から取り寄せられるものなど、アッセンブラージュに用いる選択の範囲は非常に広く設けました。その選択の広さが現代的であり、私にとっても非常にユニークな創造活動となりました。

戦争、環境問題、貧困などなど、今日、世界中にはびこる問題に対して先ずは気がつく為に、私たちは宇宙からの観点で自分たちをメタファーし、発想していく事が重要だと思っています。